残ったの、筋肉痛だけじゃないよ。
境内に太い柱みたいな形の庭石があります。高さは2メートルほど。実はここ、園児に人気のスポットなんです。すみれ組の子が岩に取り付いて登頂を図ります。先に登った子は「そこに足、かけるんやで、とどかんのか?」ルートを指示して、まるでロッククライミング。遊具は子どもの動線や安全に配慮してありますが、ここは子どものことを想定していません。それがまた魅力なのです。週末は山登り。小さな挑戦を見守りましょう。
鬼ケ岳(533m)。怖そうな名前ですが、ハイキングに手ごろな山です。当日は別の保育園も親子で登っていました。登山道の中盤までは「まだ?」「もう疲れた」と言っていた子たちも、「あと少しや!」気合が入るとエンジンに再点火。グイグイ登っていきます。「ちょっとまってや」「おい、休憩せんのか…」運動不足のお父さん、お母さん、お疲れ様でした。山頂広場で宝探しゲーム。駆け回るみんな、たくましいです。
下りるほうが格段に難しいのが登山。急傾斜に不規則な岩場の道が続きます。足がすくんでしまうのも仕方がありませんが、そんな岩場にも必ず足場があります。「よく見てごらん。ゴツゴツした岩には階段と滑り台がかくれているよ。階段をみつけて下りよう。」「うん、わかった。えっと、階段は…ここやな」考えながら、一歩、一歩、下りていきました。しりもちをついて、そのたびに「ヘヘッ」って親子で笑って…無事にみんな、下山することができました。山登りを経験して、子どもたちは確実にバージョンアップしたと思います。もちろん、いっしょにがんばった親も、残ったのは筋肉痛だけ…ではなかった、はずです。
味真野小学校のマラソン大会の応援?私もいくけど、お天気、だいじょうぶかなぁ。さっきまで雨が降っていたし、まだあやしい雲行き。歩き出してまもなく、竹やぶから「サーッ」と音がしてきました。雨です。民家の軒下にひまわり組のみんなと並んで雨宿り。けっこう強い雨。でも、西の空は明るい―。
「もうすぐ雨、止むから、待っていよう。黒い雲にはお水がいっぱい入っているんや。あの雲があっちに行ったら雨があがるよ…。」「ほんとや、だんだん白いとこが出てきたな」突然の雨という、いわば非常事態に遭遇して、軒下という限られた空間に避難した仲間には、不思議な連帯感があります。雨宿りは、よく?恋のきっかけになったりもしますね。みんなで空を見上げて、おしゃべり。楽しかったです。
ほどなく雨はあがり、マラソンが少し遅れて始まりました。「○○ちゃん、がんばれ~」「いけーっ!」どうしても二葉出身の子を応援してしまいます。高学年は学校の周囲を3周する2.4キロのコース。長いようで短いような、キツイ距離です。顔を真っ赤にして、歯をくいしばって、保護者や下級生たちの拍手と歓声の中、次々とゴールしてきました。
おや?6年生のお姉ちゃん、ゴールしたとたん、涙があふれて、顔を手で覆って歩いてきます。不本意な結果だったのでしょうか…。並ぶ園児たちが、手を差し出しました。タッチ!タッチ!タッチして~!姉ちゃん、涙をぬぐって、みんなとタッチ、タッチ、タッチ…すてきな笑顔になりました。そう、がんばったんだ、笑って笑って!みんなで応援にきて、よかったね。
来週は菊花マラソン。一年ぶりの5キロ走だから、完走できればいいか、でも、去年の自分の記録に負けたくないな…ちょっとドキドキしています。私のささやかなチャレンジです。