囲まれた!

病院で穏やかに過ごしていた父が急に亡くなり、先週は激動の一週間でした。とにかく、みんなが楽しみにしていた夕涼み会が無事に終ってよかったです。

夕方の園庭、芝生も伸びたな、そろそろ刈らないと…って眺めていました。
「おい!みんなぁ!えんちょうせんせいが出てきたぞ!」「たたかおう!」ふたば山の裏から飛び出してきたのはひまわり組(4歳児)の男の子たち。私もたたかいごっこは大好きです。ただ、ブランクがあります。大好きな山登りも久しぶりだと登る前は少し気が重い、その感覚と同じですね。

二秒ほどためらって、覚悟をきめました。「よし!こいっ!」小さなヒーローたちに囲まれました。一斉にキック!パンチ!学童も乱入してきました。戦いの動きは「円」が基本。キックは蹴ったほうに受け流せばコロンと倒れます。コチョコチョこうげきで反撃だ!キャッキャ、大喜び。倒されても倒されても、コロコロと子犬みたいに立ち向かってくるので、持久力勝負。日ごろ鍛えている?私でもいっぺんに五人は相手にできません。仮面ライダーみたいに背中を見せずに場所を移動して、状況をリセット、主導権をにぎる…と、ここで無防備な2歳児や3歳児が戦列に加わりました。難易度が上がります。小さな子にも喜んでもらいつつ、安全を確保しないといけません。蒸し風呂のような状況下、「戦い」は三十分ほど続きました。汗で目が痛い…。

ベンチで観戦していたおばあちゃんたちが「園長先生、お疲れでしょうに…」いえいえ、子どもの笑顔は私の喜び。おかけで、心も身体も、充電完了です。

暑い、疲れた…って身体を動かすのが億劫なパパやママだって、子どもの頃はどんなに汗だくでも鬼ごっこをして、冬はどんなに寒くても雪合戦をしたはず。先月のわくわく教室で見せたステキな遊び心は、きっと、どこかに眠っているのです。どうです?エイヤッ!とスイッチを入れて、ぜひ、この夏はお金よりも身体を使って、ステキな親子の思い出、作りましょう。

父は昭和ヒトケタ生まれにしては、子煩悩で、教育熱心でした。算数の宿題、教えてくれていたはずが、必ず大声で怒られることになり、余計に頭が混乱した私、よく泣きました。だから?数学はニガテになりました。躾にも厳しくて、食事のときに姿勢が悪かったり、机に肘をついたりすると、象牙の箸の頭でビシッと手を叩かれます。ジンジンとした痛み、今でも覚えています。ただし、遊ぶときは緩急自在のホンキモード。一番の思い出は母のカツラを被り、「特殊メーク」をした父が、オバケに扮して、子どもたちを家じゅう追いかけまわす「恐怖の館ごっこ」。スリル満点でドキドキしました。まさにカリスマパパ。かくして自称、「日本一、園児と遊ぶ園長」のべースができたのです。

成人してからは、父の存在があまりにも大きく思えて萎縮したこと、変化を望まない姿勢に反発したことなど、いろいろありました。ある意味、どの父子も歩む道ですね。

父親とは…同志であり、アイドルであり、ときにライバルであり、壁であり…。様々な矛盾と葛藤を体験して息子は成長し、自立します。私を私にしてくれたのは、間違いなく、父です。

今度は私が三人の息子たちと向き合う番。前に進め、と背中を押されている気がします。
通夜密葬にお参りくださったみなさま、ほんとうにありがとうございました。

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