いま、できることを

3歳以上児の親子わくわく教室、ホンキで遊んで、どうでした?こんな筋肉痛も悪くない、と思いませんか。

「あかんのやで!○○ちゃんひとりの園長先生でないんやで、みんなの園長先生なんやでな!」男の子たちは、私が女の子を肩に乗せたまま戦いごっこをしているのが気に入りません。半端な動きが不満なのです。私の人気は園庭のブランコ並み?名誉なこと、なのでしょうね。きっと。

「今日も、園長先生の遊園地だったねぇ」汗だくで帰宅した私をみて、三男がニヤリと笑います。私がホンキで遊んでいることを、彼は多少の誇りをこめて「遊園地」と呼びます。「いま、できることを精一杯。」をモットーに、園児と、息子たちとも、かかわってきました。

夢を見ました。高校の数学の授業でわからない問題が出て困っていたら、男子生徒がサッと手を挙げて、見事な回答で助けてくれた…なんと、その男子生徒はわが子だった…。ふうっ。時計をみたら午前4時。麦茶を飲もうと居間に下りたら、次男が高専の数学の宿題と格闘中でした。その苦しみが伝わったのか、ビミョーな夢でした。数学、私はもう教えることができません。小学生の頃は、国語と社会はおもに私。算数と理科は妻…。懐かしい思い出です。

夏休み前の小学校、低学年は算数の計算カードが佳境になってきた頃ですね。「5+8」「6+2」…親がめくって、子が答える。表に式が、裏に答えが。足し算だと繰り上がりなしで54枚。繰り上がりありで36枚。最初は10分以上かかりますが、最終的には1分とか30秒とかを目指して、主に家庭で練習を重ねていきます。

わが家も計算カードの関門を三回、通ってきました。たかがカード、されどカード。妻は毎晩ガミガミ、息子はギャーギャー!まあまあ、そんなにカッカしなくても…どれ、お父さんがやってやろう…しばらくすると私もイライラ。「なんで早くできない!」つい声を荒げてまた涙。→反省。それでも、地道な努力はいつか必ず報われます。何日も練習していると、突如、天使が光臨したように、タイムが縮まります。「すごい!やったな!」キラキラ笑顔のわが子をハグ。うちにとって計算カードは、親子で力を合わせて乗り越えた初めてのハードルでした。

保育園は介護と同じ福祉サービスの分野に属していて、どちらかというと、保護者の負担を減らして「○○してあげる」お母さん的なスタンス。一方、小学校から先は学校教育で「○○しなさい」(しない人は置いていきますよ)。という、お父さん的なスタンスです。当然のように親の負担を求める学校、そのギャップに戸惑うかもしれません。

そこで「タイヘンだけど、いっしょに、がんばろう!」といえるか、「勉強は学校で見てくれ」「宿題減らしてよ」ってプチモンスターになるか、スタート地点の分かれ道。どこにつながる道なのか、誰にもわかりませんが、お子さんの唯一無二の伴走者は親です。将来、後悔だけはしたくないですね。

現在の息子たちは、あえぎながら、息を切らしながら、私のはるか先を走っています。親はもう、エールを送ることしかできません。けど、私たち親が、かつては遊びも勉強も、冒険も、とことん、つきあったことが、ひょっとしたら、原動力になっているかも…と思います。

ご本山の大きな御堂が風でも雪でもびくともしないのは、しっかりした土台があるから。わが子が保育園のときに親ができること…。いっしょに遊んで。語って。笑って。泣くこと…ですよね。とりあえず、ゲームとスマホは、お子さんが寝てから。「いま、できることを精一杯。」です。

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