食べるだけの人
晩ごはんのおかずは茄子の田楽。旬ですね。晩酌にもぴったりです。しかし!息子たちは半分涙目…。こんなにおいしいのに、なんで?「おいしいと思わんから嫌いなんや」と長男。「なんでわざわざ…」と次男。苦手なのはわかるけど、箸もつけないのはいけません。「せっかく作ってくれたんや、食べてみなさい!」ほらほら、お母さんの雲行きがあやしくなってきた…。「がんばって食べるもん」と鼻をつまんで飲み込む三男。そうやって食べるのも、どうかなぁ。食べるだけの人は作る人の気持ちがわからないのです。いくら食べろといってもダメですね。反省しました。三人分の茄子をいただいて…さて、茄子は無くなったものの、食卓に残るこの冷ややかな空気、どうしましょう。
中学生たちが職場体験に来ました。「うちが引き受けます!」と栄養士。わが長男は給食室に配属、鶏の唐揚げを作ることに。園児の頃から知っている「おばさま方」に囲まれて、笑顔が引きつっています。一挙手一頭足を注目され、指を切ったりしましたが、どうにか「お仕事体験」は済んだようです。すみれ組の子たちと給食を食べるとき「おいしい!おにいちゃん、ありがとう!」みんなに言われて照れ笑い。作る人になってみて、母親の気持ち、少しはわかったでしょうか。どうやった?「あ~疲れた」なんで?「精神的に…」。
家族で北京にいってきました。若いころに留学した私ですが、ここ数年の変化には驚くばかりです。。オリンピックが終わって高層ビルがさら増え、すっかり洗練された大都会になっていました。現地のイトーヨーカドーで買い物をしました。ソフトクリームを食べている三男に、ヨチヨチ歩きの男の子が寄ってきました。かわいいオシリが丸見えです。これは昔ながらの中国名物「開襠袴」という尻割れズボン。2歳ぐらいまでの子がはくのですが、お尻のところが大胆に切り抜いてあって、脚を開けばそのまま用を足せるようになっています。部屋でオモラシすると大変そうですが、一人っ子ですから、祖父母や親の目もあります。タイミングがすぐにわかるので「自立」も早いそうです。紙おむつよりずっとエコですが、ほかの国に広がる気配はありません。
ソフトクリームをジーッっと見つめる男の子に、「だめ!」クルリと背中をむける三男坊。おばあちゃんが男の子を抱きかかえて「おやおや、おにいちゃん、とったりしないわよ…」愛想のない息子で、すみません。三兄弟の末っ子、競争が厳しいだけに、おやつの時は警戒心が強いのです。
保育園のみんな、今日はなんの話かな…と帰りの会をちょっと楽しみにしています。北京の夜店に並ぶ串刺しのムカデやタガメ、サソリ、ザリガニの写真をみせたら「エ゙――ッ!」大ウケでした。好奇心旺盛な次男は丸々とした茶色いサナギの素揚げをムシャムシャ…「うん、いける!」ほんとかぁ?私もひとかじり。プニュッとして、おいしく…なかったです。
連日35度をこえる厳しい残暑で、赤とんぼも心なしかフラフラと飛行しているように見えます。記録的な暑い夏を経験した園児たちは、たくましさがグッと増した感じです。小麦色の顔は、いっぱい遊んだ勲章です。運動会は一ヶ月後、さわやかな秋晴れの空の下、ハツラツとした姿が見られることでしょう。