ざこい!

階段下を歩いていたら、上からキャップが飛んできました。「園長先生、とって~」踊り場にはすみれ組の男の子たち。上がってみると、いろんなキャップを指ではじいて飛ばしています。ペットボトルや調味料、大きいのはヘアスプレーのキャップまで。うまくすれば、2メートルも飛び上がるのもあります。意外性、不規則性を楽しんでいるようです。なんでも遊びにしてしまう。子どもって、まさに遊びの天才ですね。

「おおおっ」「すげー」「こっちのはざこいし-」えっ?ざこいってなんや?「よわいっていうこと、しらんのけ?」雑魚い…でしょうか。

そういえば最近、うちのマヨネーズと歯磨きのキャップが見当たりません。

無駄、非効率、非能率…。子どもって徹底的に大人の価値観とは正反対の行動をとるものですね。朝、車から園までの、ほんの数十メートルだって、簡単ではありませんよね。道路わきの雪の塊を一つずつ蹴ったり、側溝の蓋の上をゆっくり歩いて、仕上げはスロープの平均台ごっこ、落ちたらもう一回…「なんで~こんなときに、もう」「早よ~、して!」遅刻しそう…忙しい大人が急かせば急かすほど、余計にぐずります。ホント、毎日ご苦労様です。

でも、感心するのは、問答無用!で子どもを抱えてポン!とお子さんを玄関に置いていく人ってほとんどいないのです。焦りながらも、できるだけ子どものペースに合わせて、遊び心を認めてやろう、気持ちよくお別れしたい、という気持ちがあるのですね。

急ぐお母さんと遊びたいお子さん。その正反対の気持ちの間って簡単に割り切れるものではありません。今日はゆっくり付き合える。あるときはここまで、でもほんとに急ぐときは「ゴメンネ…」その微妙な駆け引きというか、グレーゾーンというか、その繰り返しが親子のいい関係を作っていくのかな…と、思いながら、私も子連れ出勤をしています。

「なんで、また同じ絵本を借りてくるかなー」ってこと、ありませんか。よほど、読んで欲しいのですね。最近うちは落語絵本の「はつてんじん」にハマッテいます。「初天神」は古典落語の定番です。絵本はわかりやすくアレンジしてあります。お父さんが金坊といっしょに縁日に出かけます。もちろん、何にも買わないって約束して。ところがお宮さんについたとたん、金坊は「やくそくまもるからさぁ、いい子にしてるからさぁ、ごほうびに、わたあめ買って」「甘いからだめ!」「お好み焼きは甘くないからいいでしょ」「とにかくダメ」といいながら、ついにお父さんも根負けして、凧を買ってしまいます。でも、凧に夢中になったのはお父さんのほう。金坊にはちっとも貸してくれません。金坊は「あ~あ。こんなことなら、父ちゃんなんか連れてくるんじゃなかったよ…」というオチ。

「買って~買って~」「ダメ!」の親子のやりとりって、昔から変わらないのですね。結局、買ってしまう父ちゃん。そこにも、いい感じのグレーゾーンが見えてきますね。

昨年の今ごろ、講演をしていただいた鯨岡先生が「すぐに買ってっていうんですが…」というお母さんの質問に「ぜひ、買ったり、買わなかったりしてください」と答えられていましたね。いつも買ってはダメだけど、いつも買わないのもよくない-。絵本を読むと、その味わいが一層、わかります。裏表紙の絵もいいですよ。ぜひご覧ください。

すみれ組と一泊二日でスキーにいってきました。最高のお天気で、子どもたちもぐんぐん上達。でも、その過程ではいろんな親子のドラマが…。ゲレンデのあちこちで「がんばって」「もういやっ」といろんなグレーゾーンがありましたよ。みんな、スキーが大好きになってかえってきました。
筋肉痛がまだ残っている園長は「ざこい」ですネ。

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