光の春

ロシアでは2月を光の春というそうです。

お日さまに照らされて、凍てついた雪がキラキラ輝いています。寒さがいちばん厳しい時期ですが、日も長くなり、春のきざしが感じられます。朝、ためしに畑の上を歩いてみました。ザッ、ザッ、ザッ…オシャリ、オサラ、シミふみ…なつかしいです。雪の上を自在に歩くって、ちょっとした開放感。ただし、むかしは肥だめというトラップがありました。クサイ思い出、もあります。

天気予報で大雪、大雪と騒いだわりには…まあ、子どもにとってはちょうどいい雪です。園庭にいくつも雪だるまが並びました。作り始めは一人。雪の玉が大きくなるにつれて二人、三人、四人…お友だちが力を合わせ、葉っぱや枝で顔や手の材料をもちよって、最後には必ず「みんなの雪だるま」になるのがいいですね。

事務室の窓をコンコン。「雪合戦やろ~!」「はやくきてや~!」夕方、お迎えがきた子たちが園庭から呼んでいます。雪球をよけるスリルか、オトナにぶつける爽快感か。日が暮れるまで、ほぼエンドレスです。200球以上投げているかもしれません。意外にも調理に使う薄手のビニール手袋がいいです。動いている私たちはいいですが、寒い中、待っているお母さんたちはごくろうさまです。手加減しているつもりですが、タイミング悪く、たまに雪球が顔に当たってしまいます。直撃は冷たくて痛い!涙が出ます。怒りに燃えて突進してくる子。お母さんのもとに逃げていく子。翌日にはほぼ全員が戦線復帰して、元気倍増で投げてきます。まさに、ゲームでいうExpが上がった!!ってやつ。さらに、「どうやったら園長せんせいみたいに投げられるんや?」投げ方を熱心に真似ています。

私なんか全然大したことないのですが、力持ちで、走るのが速くて、雪球も遠くまで投げられる…すごいオトナに見えるのでしょう。子どもはまず身近なオトナに憧れてお手本にするもの。こんな私でよければ、期待を裏切らないよう、がんばります。

しつけは厳しいけど面白い父でした。大雪になると庭にカマクラや雪像を作りました。雪合戦もしょっちゅう。父が投げるのは固いホンキ球。シューッ、パン!雪のバリケードが次々と壊されます。私が顔を出したとたん、バッ!視界が真っ白。涙がとまりません。けなげな弟は戦い続けています。私も気をとりなおして反撃。やがて父が疲れてきます。突撃だ!マイッタマイッタ。というパターンでした。50年も前のことです。あの頃、父のことを世界で一番すごい、と思っていました。子どもみたいな大人、私の土台をつくったのは父です。

やはり新型コロナの大波がきました。とはいえ、年末には久しぶりに妻の実家にも行けたし、忘年会もできたし、息子たちともゆっくり過ごせたし、それだけでもありがたいと思っています。今はみんなでガマン。気温の春がきて、サクラのつぼみが膨らむ頃、収まっているといいですね。