父と子の800年

身体をつかって親子で遊ぼう!親子わくわく教室、今回はみなさん、やる気満々で、動きもバッチリ。親がホンキで遊んでいる姿、とってもステキでした。私もウズウズして、飛び入り参加しました。昔は「父親学級」という名で、日ごろ仕事ばっかりのお父さんにわが子と向き合ってもらう企画でした。当時のお父さん方、若いのにクタビレていて、子どもとどう触れ合ったらいいのか、戸惑っていました。あれから30年…そのときの子が親に…隔世(かくせい)の感があります。
お子さん、パパが大好きですか?私は小さいとき、父が大好きでした。叱ると怖かったけど、勉強しないと怒ったけど、力持ちで、ユニークで、よく遊ぶ父でした。鬼ごっこも、肩車もいっぱいしてくれました。丸くて大きな背中にしがみついて、おっとっと…。子どもと遊ぶのが好きな園長ですが、父にしてもらったことをやってる、と思うことがあります。反発したこともあったけれど、結局、私に影響を与えているのは父なんです。
じつは、父と息子って、少し難しいところがあります。小さなときは仲良し親子、父にあこがれる息子でも、思春期を経て、やがて社会人になり、人間的に成長して、父と肩を並べるようになります。世の中の変化を受け入れ、新しい道を探る息子、変化に慎重で、保守的な父。ときにぶつかることも出てくる。やがて、息子は社会的にも、体力的にも、父を超える―。そのとき、父はどうする。どうなる。どのお家でも、似たようなことはありませんか。
来年4月、浄土真宗が開かれて800年を記念する法要が勤まります。明治以前は結婚して子が相続する唯一の仏教宗派でした。基本的には800年間、父から子へと継承され、私で26代目。父子であり師弟であるという関係は職人や歌舞伎役者の親子に似ています。記憶にある祖父と父、以前の父と私も、少し不器用さを含んだ関係でした。
息子たち三人とは何回も旅行にいきました。キャッチボールもサッカーもしました。いまは…とくに長男、同じステージに立つ定めゆえ?あの頃のようには、なかなか、いきません。お経を読む私も、園児と遊ぶ私も、居間でゴロゴロしてる私も、酔っ払いの私も、彼にとっては先を歩む父。彼の目に、私の背中はどう映るでしょう。三十年前の父と私の姿と重なります。
夕涼み会まであと二週間、褒め上手な太鼓の先生の指導で、子どもたち、堂々と太鼓を叩いて、曲もどんどん発展中。役員のパパたちも準備に動き出しました。遊び心満載の楽しいコーナーが展開されるはずです。お楽しみに。