ワクワクとドキドキ 2021夏。

 「おしょうずまで いってきまーす」
 扇状地である味真野には何ヶ所も湧き水があります。園児に馴染みがあるのは本山の裏手にある若宮清水。お散歩でお清水…ときくと喜んび勇んでついていく私。こんこんと湧く冷たくてきれいなお水に子どもたちが見せる反応が楽しいのです。

 うー、しびれるぅ!わき水は年間通して10℃前後。足をつけて10秒もするとジンジンきます。さいしょは足先だけ、おそるおそるつけていた子。お友だちと接触して、ジョボン!「もう!押さんといてやっ!」怒るのも一瞬のこと、すぐお水となかよしに。バシャバシャ!ぬれてもヘイキです。かわエビがたくさんいます。岩の隙間をよく探すとサワガニ!蝉時雨に子どもたちの歓声、はじける水しぶき。ワクワクする夏の音です。

 若宮清水にはお不動さまの小さなお厨子があって、子どもたちを見守ってくださっています。不動明王は修験の行者が通る滝や清水の脇によく祀られます。私が毎週通う日野山登山道の沢にも。厳しくもやさしい、いわば頑張る人の味方です。まさにいま、オリンピックで世界中の「行者」が集い、切磋琢磨しています。この瞬間のため、何年間も自分の限界に挑戦し続けてきた姿、勝っても負けても美しいです。お不動さまがついておられることでしょう。

 13歳の女の子が金メダルをとったお話をしたら、五歳児さん、「あたしさ、スイミングで4級になったから、オリンピックにいけるかも!」って。将来、二葉からオリンピアンが出たらうれしいです。

 きょうのおやつはカップアイス!給食室からお部屋まで、両手でアイスを大事そうに運んでいるみんな。お顔はすでにニンマリ。三歳児は席につくと一斉にビニールのフタの端に前歯でガジッとかじりつき、両手で引っ張ります。もう、食べたい一心、必死です。ビリ、ビリビリビリッ!「トホホ、みなさんの執念には負けました」ってフタが言っているみたい。やっと開いたね…たっぷりクリームがついたお口がニッコリ。
 
 ついにワクチン接種二回目。「ドキドキしますね」って顔なじみの看護士さん。チクン。注射自体は痛くなくて一瞬で終わるのですが、いんな人から副反応がキツイときいていたので、ほんとうにドキドキ。24時間してから症状が出た友人もいます。不安な一夜、そして24時間、36時間、48時間…けっきょく、腕の痛みだけでした。高齢者は大抵無事だとか?まだ五十代ですけど。発熱や頭痛でオリンピック連休を費やした職員もいます。免疫を得るための試練ですが、子どもを守るためでもあります。嘱託医の先生いわく、二回打てば半年後に改良された三回目があってもさらに効果的だそうです。

 ワクワク ドキドキ。いろんな意味で、思い出に残りそうな夏です。