好きこそものの
メダルの色は関係ない、といいつつ、金の重みは違います。オリンピック体操男子の個人総合は団体に続いて金メダル。ハイレベルの争い、ミスをしたほうが負け、という展開でした。国家の威信を一身に担って臨んでいるライバル、中国チームと、日の丸を背負っているものの、まずは自分自身、そして応援してくれている人のために臨んでいるZ世代の日本チーム。同じく血のにじむような努力を重ねてきても、ここぞというとき、プレッシャーをエネルギーに変える力、土壇場での精神力、余力の差が出たように感じました。
夕涼み会の太鼓。がんばるぞっ!って気合じゅうぶん。次々とステージにあがるみんな。ドヤ顔いいますか、全員が正面を向いて、笑顔!かっこよかったです。涙があふれそうになりました。
練習がはじまったときから、違いを感じました。キチンとご挨拶、去年からお願いしている太鼓の先生はいつもニコニコ。とくに今回デビューのひまわり組。初めての太鼓、叩きたいですね。ドンドン、トントン…従来、園では勝手に太鼓を「叩かないよ」とたしなめていましたが、この先生、むしろ叩いている子のところに寄っていって「バーン」と一発、「こうやって叩くと、ほら、気持ちいいやろ」その子は迫力にびっくり&にっこり。みんな太鼓の魅力に引き込まれていきました。おうちでもけっこう自主練?していたでしょう。
低学年の野球指導をしているパパさんと話すことがあります。安全に配慮しながら、遊びの延長から、野球の楽しさを如何に伝えるか、苦労しているみたい。たまのヒットやいいプレー、いっぱいほめると、いい笑顔だそうです。熱くなりすぎないよう、声を荒げないよう、野球好きの仲間を増やすため、工夫の日々。好きこそものの上手なれ―。です。
子どもは身も心も柔らかいので、グイグイ引っ張って教えこんだら、訓練したら、たしかに、短期間ですごいことができるようになります。親はうれしいかも。でも、太鼓も野球も、子ども自身のため。たとえ回り道や寄り道にあっても、まずは楽しむことから、です。
いろんな経験を重ねて、だんだん心の幹が太くなる。私の願いはひとつ、ふたばの子が、これから先、学校や職場、社会の大波小波を乗り越えていける、やさしくつよい人に育つことです。
オリンピックでビシッときめる日本選手たち、心の幹は相当、太いのでしょうね。