みんな、金色。

じつに四年ぶりに全年齢が参加する運動会。

ハイハイでトンネルをくぐる赤ちゃん。笑顔&泣き顔でママのところに走る未満児さん。登って、跳んで、こんなにすごいよ!と自己発揮した以上児さん。年長が毎年取り組んでいる竹馬や鉄棒。お友だちができるようになっていく中で、やる気スイッチがはいったら、まっしぐら。手にマメ、足の皮がむけても練習した成果をお見せできました。がんばった園児、応援したご家族、みんな金メダルです。

卒園児のおじいちゃんから立派な栗をいただきました。園庭のナツメも大きくなって、いよいよ食べごろ。秋本番。今朝は赤い羽根の募金で武生駅前に立ちました。コロナが緩んだせいか協力的で、なかでも高校生が何人も百円いれてくれました。やさしさの輪が広がっています。

ご本山に「むしのおはか」(虫金碑)ができました。鐘楼の隣、経蔵の裏です。
父は「生き物はみんななかま」が口癖で、私たち子どもに動物や虫の話をよくしてくれました。時にはその「生きもの愛」に、息子の私が引くほどでした。

蚊に刺されても、じゅうぶんに血を吸わせたら痒くならない。と、ヘイキな顔。「蚊は普段は花の蜜を吸っているけど、お母さんになって卵を産む前だけ、命がけで血を吸いにくる。だからパチン!ってする気にはなれないんだ…」

さらに父はちょっとユニークで、蚊が刺している腕にギュッと力をいれて、針が抜けなくなって戸惑う?蚊をニコニコ見ています。ちょっとイタズラ、むしろ蚊と遊んでるし。少年の心を持ってたのでした。

碑には子どもたちのヒーローであるクワガタやカブトムシだけでなく、悪役のスズメバチやカマキリも彫ってあります。かっこいい、きれい、こわい、きたない、あぶない…って人間の見方ですよね。カメムシもゴキブリもムカデだって、自然の絶妙なバランスの中で生きています。いらない命なんて無いです。なにしろ、すべての命が金色に輝く!ってお経に書いてあるんです。

お家で飼育していた虫が死んだらぜひ虫金碑にいれてあげて、お子さんと一緒にお参りしてください。子どもが最初に出会う小さな命、短くも懸命に生きた命、自分とつながっている命について、考えるきっかけになればいいと思います。

帰りの会で虫金碑と蚊のお母さんの話をしました。
数日後、玄関で私の内腕に虫刺され跡があるのを見つけた3歳児の女の子。「ここ、蚊にさされたの?」「はいどうぞって、したんやな」
えっ?それは…これは一本とられましたぁ。